一家の大黒柱を失った家庭において、直後の生活を左右するのが金銭面の補償です。ネット上では「自死では生命保険金が一銭も出ない」という誤解が散見されますが、これは事実と異なります。旦那の自殺における保険金の給付可否は、保険契約の「免責事由」と「経過年数」によって明確に規定されています。
公的年金制度における旦那の自殺による遺族年金については、自死を理由に支給が制限されることは一切ありません。夫が会社員であれば遺族厚生年金および18歳未満の子がいる場合の遺族基礎年金が受給でき、生活の重要な基盤となります。
一方、最も警戒すべきは夫の自殺に伴う借金の発覚です。消費者金融やカードローン、知人からの借入、さらには事業上の連帯保証債務が存在する場合、放置すれば配偶者や子どもがその負債を丸ごと相続することになります。負債がプラスの財産を上回る場合は、旦那の自殺を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所で相続放棄の手続きを行う必要があります。預金通帳から葬儀費用以外の生活費を引き出したり、夫名義の車を売却したりすると「単純承認」とみなされ、放棄が認められなくなるリスクがあるため、慎重な対応が求められます。