日本代表にとって、ガーナ代表が常に一筋縄ではいかない「危険な相手」であり続ける理由は、単に身体能力が高いという言葉だけでは片付けられません。戦術的な分析を進めると、日本が伝統的に苦手とする「間合いの不規則性」と「広大なスペースでの1対1」を強制的に作り出す力に長けているからです。
第一に、ガーナの選手たちは欧州トップリーグで揉まれた戦術眼と、特有のストライドの長さを併せ持っています。日本人選手が「ここまでなら届かない」と判断する位置からでも、一瞬でボールを刈り取るリーチの深さがあります。プレスを回避したと錯覚した瞬間にボールを奪われ、ショートカウンターを浴びるリスクが常に付きまといます。
第二に、ゴール前での思い切りの良さと理屈を超えたシュートレンジです。2018年の対戦で先制点を叩き込んだトーマス・パルティ(アーセナル等で活躍)のように、プレッシャーがかかった状況でも長距離から枠を捉える弾道を持っています。組織で守備ブロックを敷いていても、個人の閃き一つで無力化されてしまう脅威こそが、ガーナが世界中でリスペクトされる最大の根拠です。