なぜ人々は、見ず知らずの他人がお金を稼ぐ姿にこれほど激しい不快感を覚えるのか。心理学的なアプローチから見れば、それは単なる嫉妬心だけで片付けられる問題ではない。オーディエンスは自らの「時間」と「注目(アテンション)」をコンテンツに捧げている。それにもかかわらず、利益だけが発信者やテック企業に一方的に吸い上げられるという不条理なパワーバランスへの異議申し立てなのだ。
自分自身は日常の労働で苦労しているのに対し、画面の前で気ままに振る舞っているように見える者が巨額の富を得る不条理感。そこに「不正を暴き、罰する」という歪んだ正義感が結びついたとき、バッシングは道徳的な制裁へと正当化される。利己的な金儲けを悪とみなし、コミュニティの純潔を守ろうとする防衛本能が、激しい攻撃性の正体である。