「女子高校生が肛門の不調を訴えて来院する頃には、排便への恐怖から数日間の便秘を繰り返し、痛みがピークに達しているケースが目立ちます」と語るのは、日本大腸肛門病学会に所属するベテランの肛門科専門医だ。同氏によると、受診をためらう最大の壁は「診察時の羞恥心」にあるという。
しかし、実際の診察では下半身全体を露出させることはなく、バスタオルで覆いながら患部周辺のみを短時間確認する配慮が標準化されている。厚生労働省が推進する若年層の健康啓発方針にもあるように、早期の段階であれば強力な外科的処置を必要とすることは極めて稀だ。軟膏の処方や生活習慣の微調整のみで速やかに治癒へ向かうケースが全体の9割以上を占めており、一人で抱え込まずに専門的な診断を仰ぐことが最大の近道となる。