六本木にあるテレビ朝日本社。この局の看板番組を支える中心人物として、兄妹はともに名を連ねている。兄の一茂は『羽鳥慎一モーニングショー』のコメンテーターとして歯に衣着せぬ発言を連発し、『ザワつく!金曜日』では高視聴率を叩き出す絶対的エースだ。一方、三奈は『熱闘甲子園』のメインキャスターとして夏の風物詩となり、今も高校野球中継やスポーツ特番で揺るぎない信頼を誇る。
だが、社内で二人の姿が重なることは絶対にない。編成局内には暗黙の厳命が下されている。スタジオの入り時間、楽屋の配置、動線に至るまで、徹底して鉢合わせを避けるシフトが組まれているのだ。
「局内で二人が同時に映る企画は完全にタブー。どんな特番であっても、共演の打診すら上がらない」と現場プロデューサーは明かす。現在ではTVerやABEMAを通じた見逃し配信やオリジナル配信が全盛を迎えているが、配信コンテンツであっても二人のアーカイブが隣り合って並ぶことすら配慮される徹底ぶりだ。同じ放送局の屋根の下で、徹底的に切り離されたパラレルワールドが形成されている。