株式会社東横インの根底には、創業者である西田憲正氏が築き上げた「清潔・安心・値ごろ感のある宿泊空間を駅前で提供する」という明快な合理主義がある。かつて日本の宿泊市場に価格破壊と利便性をもたらしたこの哲学は、現社長の黒田麻衣子氏体制のもとでさらなるデジタル革新へと昇華された。
ビジネスホテルとしての実用性を極限まで高める黒田社長の改革は、女性支配人や現場スタッフの意見を吸い上げるボトムアップの姿勢に裏打ちされている。「連泊のお客様が最も不便を感じるのはどこか」「夜の貴重な休息時間をどう創出するか」という現場の着眼点が、ランドリー周りのIoT化やレイアウト改善に直結した。合理的な設備投資を惜しまないその姿勢が、機能美あふれる滞在空間を形作っている。