多くの視聴者が疑問を抱いたのが、「なぜあれほどの看板アナウンサーが放送業界を完全に去ったのか」という点です。その背景を紐解く鍵は、彼女の学生時代からの価値観と、担当した番組での原体験にあります。
近江友里恵の経歴を辿ると、早稲田大学政治経済学部時代から都市構造や地域社会のあり方に関心を寄せていました。さらに、2016年から2年間担当した『ブラタモリ』でタモリと共に全国各地の地形・歴史・都市の成り立ちを深く学んだ経験が、彼女の知的好奇心に決定的な影響を与えたとされています。
2018年からは有働由美子アナの後を継ぎ、『あさイチ』のメインキャスターに就任。博多華丸・大吉との息の合った掛け合いで朝の顔として定着しましたが、30代を迎えたタイミングで「伝える側」から「自ら街や空間を創り出す側」へシフトしたいという強い意志が芽生えました。
2026年3月の『あさイチ』最終出演時、彼女は自身の口から「まちづくりの仕事に関わりたい」と明確に語りました。この発言は単なる社交辞令ではなく、自らの人生設計に基づいた覚悟の選択であったことが、現在の着実なキャリア展開からも証明されています。