日本を代表するプロダクトデザイナー深澤直人が提唱する「人の無意識の行動に寄り添うデザイン」の思想は、ミニマルな空間設計に決定的なヒントを与えてくれる。主張しすぎない輪郭と、身体の動きに自然に馴染む家具のプロポーションは、狭小空間における視覚的ノイズを極限まで削ぎ落とす。
これと呼応するように、IKEAが近年注力しているアジャイルなコンパクトリビング家具は、軽量化と多用途性を突き詰めている。壁掛け式のドロップリーフテーブルやキャスター付きワゴンなど、必要な時だけ展開できる機構を取り入れることで、夜は広いリビング、昼はワークスペースへと部屋の性格を柔軟に切り替えることが可能だ。固定された重厚さから軽やかな可変性へ、空間の使い方は確かな進化を遂げている。