従来の自動ドアは、主に空調効率の維持や人の通行にあわせた「効率的な自動開閉」を目的に設計されてきました。しかし、そこには歩行速度の遅い高齢者が挟まれるリスクや、背の低い幼児をセンサが検知しにくいといった死角が存在していたのも事実です。
これに対し、ユニバーサルデザインの思想を取り入れた自動ドアは、設計思想の根本が異なります。身体機能や年齢、言語の違いにかかわらず、誰もが意識せず自然かつ安全に利用できる環境づくりを目指して開発されています。
具体的には、扉が閉まり始めるまでの待機時間の設定、敷居部分の段差解消、直感的な操作ボタンの配置、さらには検知エリアの拡大といった多角的な配慮が施されています。通行者がドアの動きに合わせるのではなく、ドアが通行者の多様な動きに合わせるという発想の転換こそが、従来型との決定的な差異です。