竹下通りの景観を形作るうえで、スマートフォンの画面越しに広がるデジタル空間の影響力は絶大だ。かつて『FRUiTS』をはじめとする伝説的ストリートファッション誌がフィルムカメラで切り取っていたストリートスナップの文化は、今やTikTokやInstagram上のショート動画へと完全にシフトしている。
通りを行き交う若者たちは、偶然見つかる受動的な被写体ではない。自らセルフィースタンドを持ち歩き、歩道脇のグラフィティウォールやショップのファサードを背景に、ダンスやコーディネート解説をリアルタイムで世界へ配信する。アルゴリズムによって一夜にしてバズを生み出すマイクロインフルエンサーたちが、この場所のトレンド速度をさらに加速させているのだ。