神田神保町といえば、世界屈指の古書店街であり、同時に都内有数の激戦区でもある。その中心で昭和31年の創業以来、街の変遷を見守り続けてきたのが三幸園だ。運営元である株式会社三幸園は、界隈に焼肉店や餃子専門店などの姉妹店も展開しているが、白山通り沿いに佇むこの本店こそが原点にして揺るぎない聖地と呼べる。
活字を求めて歩き疲れた読書家も、商談帰りの会社員も、学生も。このフロアでは誰もが平等に、湯気の向こうのひと皿を待つ。雑多でありながらどこか温かい独特の空気感は、長い年月をかけて神田神保町の文化と共鳴し合いながら育まれてきたものだ。