東京や世界のストリートにおけるモードの文脈は、常に海外の革新的デザイナーたちの手によってアップデートされ続けている。彫刻のようなドレープとダークなゴシック要素、そしてスポーティな獰猛さを兼ね備えたリック・オウエンスのピースは、カルト的な支持を集めてやまない。極端に長い着丈のカットソーや厚底のスニーカーが生み出す異形のプロポーションは、現代のストリートモードの象徴となった。
一方で、衣服の構造そのものを暴き出し、匿名性と知性をまとうメゾン・マルジェラのアプローチは、洗練されたエレガンスを求める層に絶大な影響を与えている。足袋に着想を得たタビブーツや、インサイドアウトの手法を取り入れたテーラードジャケットは、伝統的なメンズウェアの約束事を軽やかに裏切る。粗野さと気品、退廃と構築という相反する要素の同居が、スタイリングに奥深い陰影をもたらす。