サウナ愛好家たちの熱狂も、この場所を語る上で外せない。マンガ『サ道』の原作者であり日本のサウナカルチャーを牽引してきたタナカカツキが提唱した「ととのい」の美学が、空間の細部にまで息づいている。主役を張るフィンランド式サウナ・ロウリュでは、熱せられたサウナストーンにアロマ水が注がれるたび、香ばしい蒸気のアラシが室内を満たし、皮膚を心地よく刺激する。
湿度が緻密に計算されているため、熱狂的な高熱サウナにありがちな息苦しさは皆無だ。限界まで蒸された身体を待つのは、澄んだ冷水風呂と、露天スペースに広がる外気浴デッキ。横浜の抜けるような空を見上げ、吹き抜ける風を肌に受ける時間は、脳内のノイズを洗い流す極上のメディテーションへと昇華する。