2000年代に入ると、ドラマの主役はさらに大きなスケール感を帯びていく。その中心にいたのが木村拓哉だ。検事という堅物なイメージを根底から覆した『HERO』は、全話で視聴率30%超えを記録するという前人未到の快挙を成し遂げた。ダウンジャケットを羽織り、通販グッズを愛用しながらも巨悪に立ち向かう型破りな検事・久利生公平の姿は、硬直化した日本社会に対する痛快なカウンターカルチャーとして受け入れられた。
『ロングバケーション』や『ラブジェネレーション』から続く木村拓哉とフジテレビのタッグは、単なる高視聴率番組の量産ではなく、着用したアイテムが翌日には街中から消えるという巨大な経済効果すら生み出した。テレビというマスメディアが持つ影響力が極大値に達した瞬間だった。