しかし、海外を意識するあまり、現地の言語習慣を見落とすと大きな罠にはまる。名前の音や意味の変遷を研究する命名学(オノマスティクス)の観点からも、言語間における音のミスマッチは慎重に避けるべきだと指摘されている。
例えば、日本で古くから愛される「なな(Nana)」は、フランス語や英語圏の一部で「おばあちゃん」や俗語のスラングとして響くことがある。「ふみ(Fumi)」は英語圏で「煙(fume)」や不快な臭気味を連想させやすく、「まみ(Mami)」はスペイン語圏で親しい間柄での母親への呼びかけやスラングの意味を帯びる。
さらに、日本人にとって自然な「R」と「L」の区別がない発音も、海外では全く別の単語として捉えられる場合がある。世界を意識するなら、英語圏だけでなく、フランス語、スペイン語、中国語など、主要な言語圏でネガティブなスラングや滑稽な意味を持たないかを事前に多角的に検証しておく姿勢が欠かせない。