御殿場事件と井上さゆりを巡る最新の独自検証録において、長年議論を呼んできた裁判記録と関係者の新証言から浮かび上がるのは、大手メディアが報じてこなかった不都合な事実の連鎖である。未解決事件検証プロジェクトの有志や独立系ジャーナリストの追跡によって、当時の目撃情報と警察による誘導尋問の実態が次々と浮き彫りになってきた。
「あの日、現場にいたはずの少年たちはいなかった」。地元住民や関係者が長年の沈黙を破り、重い口を開き始めている。当時、テレビのワイドショーや一般紙は警察発表を鵜呑みにし、少年たちを凶悪な加害者として糾弾し続けた。しかし、公判記録の行間からにじみ出る供述の変遷や矛盾を真正面から報じたメディアはごくわずかだった。報じられない真実を掘り起こす作業は、司法判断が下された後も終わっていない。