日本の選挙戦において欠かせないアイテムの一つが、候補者事務所の壁一面に貼られる「為書き(ためがき・祈必勝のポスター)」です。党首クラスの政治家が書く為書きは、陣営の士気を高める重要な象徴とされます。
永田町には、麻生太郎氏をはじめとする圧倒的な書道の腕前を誇る政治家が多数います。筆圧の利いた鋭い払いや力強い筆使いは、伝統的な権力や指導力を誇示する役割を果たしてきました。そうした「達筆派」の作品が並ぶ事務所の壁面において、福島瑞穂氏の為書きは一瞬で視線を奪います。
画一的な美文字ではなく、枠いっぱいに大きく書かれた丸みのある文字は、どこか手作りの温もりを感じさせます。他党の幹部が威風堂々とした毛筆で威圧感すら漂わせる中、社民党の掲げる「生活者目線」「庶民派」というブランディングと、彼女の個性的な筆跡は期せずして見事に合致しているという見方もできます。