心理学には「ベビーシェマ(幼少特徴)」と呼ばれる概念がある。丸い顔、広い額、そして身体に対して大きな目。人間は動物の本能として、幼いものを保護したい、愛おしいと感じる神経回路を持っている。大きな黒目はまさにその象徴であり、無意識のうちに相手の警戒心を解除する強力なスイッチとなる。
だが、理由はそれだけにとどまらない。最新の認知神経科学によれば、人間は他人の瞳孔の動きから瞬時に「相手が自分に興味を持っているか」を分析している。黒目が大きく見える状態は、相手への関心や興奮によって瞳孔が開いている状態と脳内でリンクする。つまり、相手から無条件に受け入れられているという錯覚にも似た充足感を、私たちはその視線から受け取っているのだ。