鋸山の南斜面一帯は、約1300年前に開山された関東最古の勅願所である「日本寺(にほんじ)」の広大な境内となっています。地獄のぞきだけで帰るのは非常にもったいない充実の見どころが揃っています。
地獄のぞきのすぐ下、かつての石切場跡の岩壁に彫られた「百尺観音(ひゃくしゃくかんのん)」は圧巻の存在感を放ちます。昭和41年に交通安全の守護仏として6年の歳月をかけて完成した磨崖仏で、高さ約30メートル(百尺)の垂直な大岩壁に鎮座する姿はまさに神秘的です。地獄のぞきから徒歩約5分で到達できます。
さらに山道を下っていくと、風化によって様々な表情を見せる「千五百羅漢(せんごひゃくらかん)」の石仏群を通り、山麓近くに鎮座する「日本寺大仏(薬師瑠璃光如来)」へと至ります。この大仏は座高約31.05メートルを誇り、奈良の大仏(約15メートル)や鎌倉の大仏(約11メートル)を大きく上回る日本最大の磨崖仏です。
日本寺境内全体をじっくり鑑賞する場合、観光の所要時間は約1時間30分〜2時間を見込んでおくと、焦らず快適に巡ることができます。