国立感染症研究所には、新宿区の戸山庁舎のほかに東京都武蔵村山市に「村山庁舎」が存在します。両者の違いを一言で表すなら、「司令塔・データ解析の戸山」と「高病原体封じ込め実験の村山」という役割分担です。
村山庁舎には、エボラ出血熱やラッサ熱など極めて危険度の高い病原体を安全に取り扱うことができる日本初の「BSL-4(バイオセーフティレベル4)」施設が設置されています。厳重な陰圧環境と防護服を要する危険病原体の実物を用いた培養・実験は村山庁舎が中心となって引き受けます。
一方の戸山庁舎は、主にBSL-2〜3レベルの実験室を備え、全国から集まる検体情報のデータ解析、疫学情報の発信、行政機関との連絡調整、国際機関(WHO等)とのパイプ役といったブレイン機能を集中させています。両拠点が密接に連動することで、日本のバイオセキュリティが保たれています。