70歳以上の障害年金は受給可能?新規申請の条件と老齢併給の裏側【2026】について徹底解説いたします。最新の情報をご覧ください。
70歳以上で障害年金を申請するにあたり、最も多くの相談者が混乱するのが「すでに老齢年金をもらっているが、二重取り(併給)はできるのか?」という問題です。
公的年金制度には、1人の人間に対して支給事由の異なる年金を同時に支給しないとする「一人一年金の原則」が存在します。65歳未満の受給権(特別支給の老齢厚生年金など)においては、障害年金と老齢年金はどちらか一方しか受給できませんでした。しかし、受給権者が65歳に達した時点でこのルールは劇的に緩和され、1階部分(基礎年金)と2階部分(厚生年金)をそれぞれ個別に選択・組み合わせることが可能になります。
具体的にどのような受給パターンが存在するのか、以下の比較表で整理しました。
年金の組み合わせパターン受給の可否と特徴課税関係(税・保険料)編集部の見解・実利性① 老齢基礎 + 老齢厚生一般的な標準受給スタイル。
障害年金を申請しない場合の現状。全額が雑所得として課税対象(公的年金等控除あり)。最も普及しているが、重度障害を抱えたシニアにとっては税負担面で不利になりやすい。② 障害基礎 + 障害厚生現役時代から重度障害を有し、両方を受給するパターン。1階・2階ともに全額非課税。所得ゼロ扱い。現役期の報酬比例額が低い場合、老齢厚生年金を選択した方が総額で上回るケースがある。③ 障害基礎 + 老齢厚生
(★最も実利が高い王道)平成18年4月改正で解禁。
基礎年金は障害、厚生年金は現役時の実績を反映。障害基礎部分は非課税、老齢厚生部分のみ課税。70歳以上の申請で最も推奨される形態。老齢厚生の高い報酬比例を活かしつつ課税額を劇的圧縮。④ 老齢基礎 + 障害厚生制度上は可能だが、選択する実利が極めて薄いパターン。老齢基礎部分は課税、障害厚生部分は非課税。障害等級3級(基礎年金が出ない等級)の受給権を持つ場合などを除き、実務での選択例は稀。
表から明らかなように、70歳以上で障害年金の認定を受けた場合、多くのシニアにとって最大の武器となるのが「障害基礎年金 + 老齢厚生年金」のクロス受給です。長年会社員として納めてきた老齢厚生年金の高い受給水準を維持したまま、1階部分を満額・非課税の障害基礎年金(2級:約81.6万円、1級:約102万円/※物価スライド改定あり)に差し替えることができるためです。