コーヒー豆100gで購入した場合、実際に抽出できる杯数はおよそ7杯から10杯分です。この差が生まれる理由は、1杯あたりに使用する粉の量や目指す味わいの濃さ、そして抽出器具の特性によって基準が変わるためです。
日本国内のハンドドリップにおける標準的な目安として、コーヒー1杯の豆の適量は10g〜12g(抽出量120ml〜150ml程度)と設計されるケースが一般的です。マグカップでたっぷり180ml〜200ml飲みたい場合は13g〜15gほど使用するため、その場合は約7杯分となります。プロの現場では「粉量に対する出来上がり量」を示すドリップコーヒー抽出比率(Brew Ratio)が重視され、一般的には「1:15(粉10gに対して仕上がり150ml)」が最もバランスの良い抽出比率とされています。
ここで初心者が陥りがちなのが「計量」の失敗です。多くのドリッパーに付属するコーヒーメジャースプーン1杯のグラム数は、一般的にすりきり1杯で約8g〜10g、山盛り1杯で約10g〜12gに設定されています。しかし、コーヒー豆は焙煎度合いによって比重が大きく異なります。水分が抜けて膨らんだ「深煎り豆」は軽く、水分が残り実が詰まった「浅煎り豆」は重いため、同じスプーン1杯でも2〜3gの誤差が生じる珍しくありません。味の再現性を担保するなら、スプーンの目分量だけに頼らずキッチンスケールで正確に計量するのが鉄則です。