もち麦ご飯に対する最大の誤解は、「麦飯だからカロリーが半分近くになるのではないか」という過剰な期待から生じています。実態を把握するため、まずは調理後の茶碗1杯(150g)あたりの主要栄養成分を比較します。
結論から述べると、もち麦ご飯1杯あたりのカロリーは、一般的な3割ブレンド(白米7:もち麦3)で約230kcalです。同量の白米が約234kcalであるため、カロリー自体の差はわずか4kcal程度に過ぎません。しかし、内訳となる栄養成分の質には決定的な開きが存在します。
乾燥状態のもち麦100gあたりの栄養成分一覧を確認すると、カロリーは約339kcal、糖質約59.7g、食物繊維は約12.9gに達します。白米(精米)の乾物100gあたりの食物繊維が約0.9gであることを考慮すると、もち麦の食物繊維濃度は実に白米の約14倍以上です。
炊飯前の生麦は多くの水分を抱き込んで膨らむため、炊き上がり後の重量ベースで見ても糖質が自然に抑えられます。つまり、「カロリーは白米とほぼ同等だが、血糖値を跳ね上げる糖質が減り、現代人に決定的に不足している食物繊維を驚異的な密度で補給できる」というのが栄養学的な事実です。