視聴者はなぜ、これほどまでに松尾作品へ惹きつけられるのか。SNSやオンラインコミュニティに寄せられたリアルな反響を検証すると、現代のデジタルオーディエンスが求めるコンテンツ消費のリアルな姿が浮かび上がってきます。
「疲れて帰宅した夜、何も考えずに見られるのに、なぜか伏線回収や言葉選びのセンスが超絶巧みで脳が覚醒する」「子どもと一緒に見ていたら親の自分がネズミのセリフを完全に覚えてしまった」といった声が目立ちます。映像情報過多な現代において、わずか数分間の短尺の中に情報量と笑いを極限まで圧縮した構造が、タイパ(タイムパフォーマンス)を重視する若い世代だけでなく、幅広い層の日常の隙間に完全にフィットしています。
一方で、視聴者の間では「一度見始めると関連動画を次々に再生してしまい、気付けば1時間経っている」といういわゆる“松尾中毒”を訴える声も後を絶ちません。予測不能なストーリー展開とリズミカルな音響設計が、一種の快感物質を脳内に分泌させるような作用をもたらしていることが伺えます。