二人の出会いは、まさに映画のワンシーンのようにドラマチックなものだったと伝えられている。青く澄んだワイキキの海と心地よい貿易風が吹き抜けるオアフ島で、尾崎紀世彦は洗練された雰囲気を持つ女性と運命的な巡り合いを果たした。彼女は現地の空気感を自然に纏い、スターとしてではなく一人の男性としての尾崎を包み込む存在だった。
瞬く間に恋に落ちた二人は結婚を決意。当時、絶頂期にあった大スターの結婚は大きな話題を呼んだ。ハワイと日本を行き来する二重生活の中で、子供にも恵まれ、一見すると誰もが羨む幸福な家庭を築いたかに見えた。海を愛する男が手に入れた理想の居場所。だが、その楽園の生活にも少しずつ現実の影が忍び寄っていく。