ネット上のコスメ情報には、「皮脂テカリ防止パウダーを使えば乾燥肌でも崩れない」「無色のパウダーなら白浮きしない」といった断片的な誤解が散見されます。皮膚生理学と処方設計の観点から、これら2つの盲点を是正します。
第1に、脂性肌向けに設計されたシリカ高配合のパウダー(代表例:ノーセバムミネラルパウダーなど)を皮脂分泌の少ない乾燥肌が使用すると、肌に必要な水分と皮脂まで過剰に吸着され、角層のバリア機能が低下して逆にインナードライによる皮脂過剰を引き起こします。乾燥肌にはヒアルロン酸やスクワラン、セラミドでコーティングされた乾燥肌向け保湿ルースパウダーを選択するのが科学的アプローチです。
第2に、トランスルーセント(無色透明)と謳われるパウダーであっても、粒子サイズや配合される酸化チタン・酸化亜鉛の量によっては、フラッシュ撮影時や自然光の下で白浮き(フラッシュバック現象)を起こすケースがあります。白浮きを防ぐには、微粒子シリカを主成分とした完全シームレスな粉体を選ぶか、ほんのりベージュやピンクのニュアンスカラーを含んだパウダーを選ぶのが賢明です。