2015年に旗揚げされた『劇団かもめんたる』は、う大の創作意欲を最大限に解放する実験場であり、主戦場です。小劇場演劇の枠組みを使いながら、お笑い芸人と本格派舞台俳優を混在させ、濃密な会話劇を展開しています。
その実力が演劇界を揺るがしたのが、第65回(2026年度『未知との旅』)および第66回(2026年度『君とならどんな夕暮れも怖くない』)における「岸田國士戯曲賞」の2年連続ノミネートでした。「演劇界の芥川賞」と呼ばれる同賞において、お笑い芸人主宰の劇団作品が立て続けに候補入りしたことは、小劇場界の歴史を塗り替える快挙として大きな話題を呼びました。
劇団の舞台演出において、う大は演者に「演技をさせる」のではなく「その人物の業(ごう)を生み出させる」アプローチをとります。大好評を博した『ピノキオの元カノ』などでも見られたように、人間のどうしようもない弱さを滑稽かつ愛おしく見せるディレクションは、他の舞台作品にはない強烈な没入感を生み出しています。