アパレル全盛期、この場所は「名古屋の渋谷109」と称された。カリスマ店員を一目見ようと地方から若者が殺到した時代だ。しかし、ECサイトの普及とファストファッションの定着により、若者の服に対する購買行動は激変した。
現在の館内を支えているのは、服そのものよりも「ここでしか味わえない体験」だ。限定トレーディングカードの交換スペースや、SNS映えを意識した撮影エリア、コラボカフェなど、リアルの場に来る必然性を作る仕掛けが各階に張り巡らされている。服を買う場所から「偏愛を消費する場所」へ。このドラスティックな方向転換が、若者離れを防ぐ強力な防波堤となっている。