栄東中学校の東大特待クラスという最高峰の切符を手に入れながら、彼女が最終的に進学先として選択したのは慶應義塾中等部だった。この進路決定の背景には、将来を見据えた緻密な判断が存在していた。
栄東をはじめとする進学校は、中高6年間を通じて大学受験に向けた高密度のカリキュラムを展開する。一方、慶應義塾中等部は「独立自尊」の気風のもと、学問のみならず課外活動や個人の探究を重んじる文化を持つ。大学受験というペーパーテストの枠組みに縛られることなく、知的好奇心を縦横無尽に広げられる環境こそが、表現者としての活動と学業を高い次元で両立させたい彼女にとっての最適解だった。
単なる偏差値の高低ではなく、自らがどのような人間として成長したいかという哲学。その明確なヴィジョンが進学先選びの決定打となった。