このブームの引き金となったのは、間違いなくアジア発のポップカルチャーだ。世界的な影響力を持つBTS (防弾少年団)のメンバーや、ストリートアイコンである登坂広臣が見せる艶やかなダークトーンは、若者の美意識を根本から塗り替えた。InstagramやTikTokのフィードには、オイルで軽く束感を作ったセンターパートに深いブルーを宿した投稿が無数に流れている。
モード感漂う韓国ファッションとの相性はもちろん抜群だ。しかし、このカラーの真の強みはカルチャーの枠を飛び越えた点にある。ストリート系の若者だけでなく、丸の内で働くスーツ姿のビジネスパーソンまでがこぞって取り入れている。重くなりがちな冬のウールコートにも、軽快な夏のシャツスタイルにも自然に溶け込む万能性が、支持基盤を広げた決定打となった。