建築ファンから半世紀にわたって「新宿住友ビル(三角ビル)」の愛称で親しまれてきたこの建物。設計を手掛けたのは、日本の近代建築界を牽引し続ける日建設計だ。敷地に対して建物の影を落としにくくし、強烈なビル風をいなすために導き出されたのが、平断面が正三角形という大胆なフォルムだった。
中央部を大胆にくり抜いた巨大な吹き抜け構造は、超高層建築・アーバンデザインにおける金字塔として今なお色あせない。地震大国日本において、超高層ビルが構造的強度と美しさをいかに両立させるか。設計陣が注ぎ込んだ情熱の結晶は、建物の躯体やエレベーターシャフトの配置一つひとつに息づいており、構造工学の生きた教科書として国内外の研究者を引きつけてやまない。