ネット上のコミュニティや知恵袋、SNSの体験談を詳細に追跡・取材すると、明晰夢の魅力に取り憑かれた愛好家が直面する深刻なトラブルが浮かび上がってきます。
特に危険視されているのが、記憶定着のために推奨されがちな「夢日記」のリスクです。目覚めた直後に夢の内容を詳細に書き留め続ける手法は、夢の想起力を飛躍的に高めますが、精神医学の現場からは警告が発せられています。実際に過度な夢日記を数カ月継続した体験者の手記では、「昨日の出来事が現実の記憶なのか、夢日記に書いた夢の記憶なのか区別がつかなくなった」という自己同一性の揺らぎや、離人症のような精神的違和感が報告されています。
さらに、明晰夢の最中に「夢だと分かっているのに意図した通りに目が覚めない」という起きられない原因に直面し、強い閉塞感やパニックに襲われるケースも少なくありません。睡眠中に前頭葉を酷使し続けることによる睡眠障害の弊害として、慢性的な起床時の倦怠感や集中力低下を訴えるユーザーも目立ちます。