なぜ白い粒に見えるのか?イラストの汗の描き方とプロの質感表現

なぜ白い粒に見えるのか?イラストの汗の描き方とプロの質感表現

なぜ白い粒に見えるのか?イラストの汗の描き方とプロの質感表現について知っておくべき 理由を分かりやすい構成で解説いたします。

質感表現を専門とする教育関係者や、オンラインイラスト教室「アタムアカデミー」などの指導現場でも、デジタルの基礎講座において「光の方向」と「対象の透過度」の意識付けが最重要項目として挙げられています。iPadとApple Pencilを握ったばかりの初心者でも、次の3ステップの物理法則をなぞるだけで、劇的なリアリティを獲得できます。

ステップ1:肌色よりワントーン濃い色で「輪郭と落ち影」を置く

無料ペイントツールの公式ガイドとして知られるMediBang Paintの制作講座でも推奨されている通り、水滴を描く第一歩は「白」ではなく「肌のベースカラーよりやや濃い色」から始まります。

乗算レイヤーを作成し、水滴の輪郭を描きます。この際、光が当たる側は細く、光と反対側(通常は重力で水が溜まる下側)にしっかりとした濃い影を落とします。水滴と肌が接地している境界部分に細い暗色を入れることで、水滴が肌の上に立体として乗っている感覚が一瞬で生まれます。

ステップ2:中央部を消しゴムやエアブラシで「透かす」

初心者向け解説サイトで広く共有されている黄金律が「透明っぽく見せる」工夫です。輪郭を描いた後、水滴の中心部分を柔らかい消しゴムで薄く削るか、透明度を下げたブラシで肌の色を透けさせます。

水滴は中心に向かうほど厚みが増しますが、光が通り抜けるため、直下の肌の色がそのまま、あるいは集光によってやや明るく見えます。この「中心が透けている」状態を作ることが、不透明な白い粒から脱却するための決定的な境界線となります。

ステップ3:光源側に鋭い「極小ハイライト」を打ち込む

最後に、発光(加算)レイヤーまたは通常レイヤーに不透明度100%の白を取り、光が差し込む方向の最外殻付近に点のようなハイライトを打ち込みます。

ここで重要なのはハイライトのサイズです。水滴全体の面積に対してハイライトが大きすぎると、ツヤのないマットな質感に見えてしまいます。全体のわずか5〜10%程度の極小ドットとしてシャープに置くことが、ピンと張った水の表面張力を表現する秘訣です。さらに上級テクニックとして、反対側(影側)の縁に弱めの環境光(照り返し)を薄く入れると、プロ級の立体感が立ち上がります。

小林 直樹
Author

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。