ネット上のきらびやかなレビューの裏側で、実際の来店客はどのような感想を抱いているのでしょうか。編集部がグルメコミュニティ、SNS、実店舗でのヒアリングをもとに検証したところ、称賛の声と同時にいくつかの切実な不満も浮かび上がってきました。
「福島の名店でおまかせコースを食べたが、一串ごとの香りと噛んだ瞬間に溢れる脂の質が格別だった。今まで食べていた焼き鳥とは別の料理」(30代会社役員・男性)といった絶賛の声が多く聞かれます。ワインや日本酒のペアリングが充実し、デートや会食で「外さない店」としての信頼度は極めて高い水準にあります。
その一方で、現場取材からは次のようなネガティブな本音も散見されます。
- 「予約困難店を苦労して確保したものの、滞在時間が厳格に90分で区切られ、後半は次々と串が出されて落ち着かなかった」
- 「アルコールを数杯頼んだだけで1人あたり2万円を超え、焼き鳥という日常食の感覚からは乖離しすぎている」
- 「映えを意識した創作メニューが多く、純粋にタレと塩で鶏肉そのものを味わいたい時には向かない」
大衆的な情緒や気楽さを求める層にとって、コース一辺倒の高級店は時に息苦しさを生む要因になり得ます。高価格帯のプレミアム店と、昔ながらの煙が立ち込める大衆店との間で、利用者の心理的な分断が起きている現場の実態は無視できません。