インターネット上では長年、「大物俳優になったオダギリジョーや佐藤健は仮面ライダーを黒歴史にしているのではないか」という根拠のない噂が定期的に浮上してきました。しかし、一次情報や公式の発言を検証すると、実態は正反対であることが明確に分かります。
オダギリジョーは自身のラジオ番組や対談企画において、当時『クウガ』で監督を務めた石田秀範氏やプロデューサー陣に対して「あの現場が自分の俳優としての原点であり、彼らがいなければ今の自分はない」と深い敬意と感謝を繰り返し明言しています。単に「作品の商業的な続編企画に安易に乗らない」というアーティストとしての矜持が、ネット上で歪曲されて黒歴史説に仕立て上げられたに過ぎません。
また佐藤健も、2018年公開の映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』に野上良太郎役としてサプライズ出演を果たし、劇場を熱狂の渦に巻き込みました。映画関係者によると、佐藤本人が「20周年の節目だからこそ、恩返しとして出たい」と自ら過密スケジュールを縫って出演を快諾した経緯が報じられています。菅田将暉や竹内涼真、吉沢亮らもインタビューの場でライダー時代を「演技の基礎を叩き込まれたかけがえのない学校」として誇りを持って語っています。
「ライダーに出演すれば誰でも売れる」という言説もまた誤解です。毎年選ばれる主役・準主役の中でも、その後の芸能界でトップクラスに残り続けられるのは一握り。特撮という過密かつ高度な現場で、自らを客観視して技術を吸収し切れた者だけが、その後のオーディションやドラマ現場で真価を発揮できるという極めてシビアな実力主義の世界が横たわっています。