世間の誤解で最も多いのが、「顎変形症の手術=単なる美容整形」というバイアスだ。しかし、この病気の本質はそこにはない。噛み合わせが著しくズレているため、食べ物をうまく咀嚼できない、発音が不明瞭になる、あるいは睡眠時無呼吸症候群を引き起こすといった、日常生活を脅かすレベルの機能障害が伴う。
国が定める特定の医療機関で「顎変形症」と診断され、外科手術を伴う矯正治療を行う場合、健康保険が適用される。これは、国がこの症状を「治療すべき疾患」と認めている証拠に他ならない。芸能人たちがこの医学的事実を繰り返し発信することで、長年「自分の努力不足」や「容姿のせい」と諦めていた一般の患者たちが、医療機関の門を叩くきっかけを作っている。