沢口靖子さんの芸能界入りのきっかけは、東宝が創立50周年記念イベントとして1984年に開催した「第1回東宝シンデレラオーディション」でした。応募総数3万1653人という途方もない倍率の中から、初代グランプリの栄冠を掴み取ったのが、当時高校を卒業したばかりの沢口さんです。
高校時代からその美しさは地元・大阪で際立っており、登下校時には他校の男子生徒が列を作って見物に来るほどだったという逸話も残っています。オーディション最終選考に登場した瞬間、審査員一同が息をのんだとされる圧倒的なルックスは、まさに映画会社が探し求めていた「スクリーンに映える正統派ヒロイン」そのものでした。
グランプリ受賞後、同年公開の武田鉄矢さん主演映画『刑事物語3 潮騒の詩』でヒロイン・松村海江役として銀幕デビュー。同作の挿入歌「潮騒の詩」で歌手デビューも飾り、瞬く間に日本中の注目を集めるトップアイドル女優への階段を駆け上がりました。デビュー当時の画像や映像を見返しても、一切の修正がない時代にもかかわらず、陶器のような肌と大きな瞳、吸い込まれそうなオーラが際立っています。