若き日の彼女が本格的な演技の基礎を叩き込んだのは、名門・劇団青年座だった。舞台で鍛え上げられた確かな発声と豊かな身体表現力は、早くから業界内の注目を集める。大きな転機となったのが、1968年に放送されたNHK連続テレビ小説『あしたこそ』のヒロイン抜擢だ。橋田壽賀子脚本によるこの名作で、困難に負けず前を向く主人公をみずみずしく演じ切り、一躍国民的人気女優の座へと躍り出た。
その後、日本のテレビドラマ界において彼女は欠かせないピースとなっていく。親しみやすさと芯の強さを兼ね備えた佇まいは、数々の名作ホームドラマを彩った。さらにNHKの人気クイズ番組『連想ゲーム』の紅組キャプテンとしての快活な姿は、お茶の間の誰もが愛するアイコンとなり、テレビ黄金期の象徴として広く親しまれた。