高橋和也の音楽的感性と型破りなバイタリティは、その出自と生い立ちに深く根ざしています。彼の父親は、東京で名物カントリーバー(ライブスナック)を経営していたカントリー歌手。幼少期からアメリカン・ルーツ・ミュージックやハンク・ウィリアムズの楽曲が日常に流れる環境で育ち、自然とギターやベースを手にするようになりました。
1980年代にジャニーズ事務所に入所し、成田昭次らと男闘呼組を結成。1988年に「DAYBREAK」でレコード大賞最優秀新人賞を受賞するなど一世を風靡しましたが、1993年に突然の契約解除を経験します。突如として放り出された芸能界の荒波の中で、彼が活路を見出したのが小劇場演劇やインディーズ映画の世界でした。
映画『KAMIKAZE TAXI』や『ハッシュ!』、舞台『ロミオとジュリエット』などで泥臭く演技力を磨き上げ、やがて三谷幸喜脚本の大河ドラマ『真田丸』(宇喜多秀家役)や『麒麟がくる』など、重厚な作品で欠かせない存在へと上り詰めました。父から受け継いだカントリー・スピリットと、挫折から這い上がったハングリー精神こそが、現在の高橋和也の屋台骨となっています。