触るとまるでサンドペーパーやおろし金のように感じる、いわゆる「サメ肌」。この状態の代表格が毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)です。特に二の腕の外側や太ももの前面、お尻、背中などに細かな発疹が密集して現れます。
毛孔性苔癬の正体は、毛穴の出口付近に過剰な角質(ケラチン)が溜まり、硬く角栓化して盛り上がった状態です。痛みやかゆみはほとんどなく、赤みを帯びることもあれば、肌色〜褐色の小さな粒として現れる場合もあります。
発症メカニズムには遺伝的要素が深く関与しており、両親のどちらかに同様の症状があった場合、子供にも発現しやすい傾向があります。小学生高学年から思春期にかけて目立ちやすくなり、成人を迎える頃に自然と軽快していくケースが多いのも特徴です。
注意したいのは、「汚れが詰まっている」と誤解してナイロンタオルなどでゴシゴシ擦り落とそうとする行為です。強い摩擦は色素沈着や毛穴の炎症を招き、かえって症状を悪化させます。サメ肌の改善には、物理的な刺激を避け、角質をやわらげる丁寧な保湿ケアを継続することが基本原則となります。