あれから年月が経ち、テレビ放送業界を取り巻く環境は激変した。かつてゴールデンタイムを彩った大掛かりな特番は、TVerでの見逃し配信やNetflix、YouTubeといったデジタルプラットフォームへと主戦場を移している。視聴者が動画を高画質で一時停止し、コマ送りで検証できる時代だからこそ、真に本物の技量を持つエンターテイナーだけが生き残るシビアな環境が生まれた。
現代のエンターテインメント産業において、セロが先駆者として切り拓いた「観客の目の前で起こすリアルな現象」の価値は、むしろ高まっている。CGやAI技術がどれほど進化しようとも、人間が生身で生み出すイリュージョンの衝撃には敵わない。過去のアーカイブ映像が今もなおSNSや動画配信サイトで再生され続けている事実が、その不変の魅力を証明している。