フロアの一角、電子音と独特のノスタルジーが漂うコーナーには、壁一面を埋め尽くすレトロゲームの山が広がる。ファミコン、スーパーファミコン、ゲームボーイ、NINTENDO64。任天堂株式会社がかつて世界に送り出した名作ハードやソフトの数々が、箱付きの極上品から手頃なジャンク品まで所狭しと並ぶ。近年、国内外のコレクターによる買い占めが進み、市場から姿を消しつつあるタイトルもここには確かに息づいている。
「まさかここで出会えるとは」。ある来店客が呟きながら手に取ったのは、数万円のプレミア価格がついた幻のRPGだった。単なるノスタルジーの消費ではない。黎明期のゲームカルチャーそのものが歴史的遺産として再評価されるなか、状態の良い完品を求めて遠方から足を運ぶバイヤーが後を絶たない。