「フィルターを綺麗に洗ったはずなのに、エアコンをつけると雑巾のような生乾き臭がする」という相談が、空調メンテナンス業界に殺到しています。この生乾き臭と異臭トラブル対策の調査を進めると、驚くべき共通点が浮かび上がりました。原因の9割以上は、洗浄そのものではなく「中途半端な乾燥」によるカビの二次繁殖です。
エアコンフィルターの網目は0.2ミリ前後の極細プラスチック繊維で編まれており、表面張力によって網目の交差部に微小な水滴が長くとどまります。一見乾いているように見えても、枠の溝や網目の隙間に水分が残ったままエアコン本体へ戻すと、本体内部のホコリと結露水が混ざり合い、わずか48時間以内にカビの胞子が爆発的に増殖します。
特に近年の高気密・高断熱住宅では、室内機内部の湿気が逃げにくく、わずかな湿気残留がファンや熱交換器(アルミフィン)全体へとカビ汚染を拡大させる引き金になります。エアコンフィルターカビ防止の絶対条件は、「洗うこと」以上に「完全乾燥」を徹底することにあるのです。