通常の台湾ラーメンでも十分に辛い。辛さを抑えた「アメリカン」、辛さを増した「イタリアン」までは公然のバリエーションとして知られている。しかし、真の激辛グルメ愛好家たちがひそかに注文するのが、最凶の裏メニュー「台湾ラーメン エイリアン」だ。
テーブルに運ばれてきた瞬間、空気が変わる。スープの表面は液体というより、もはや濃厚なペースト状の唐辛子ミンチで覆われ、深い赤黒い光を放っている。湯気とともに立ち上る刺激臭だけで、鼻腔がツンと痛む。
レンゲでスープをすくい、口に運ぶ。最初に広がるのは、豚骨と鶏ガラベースの力強い旨みとニンニクのコク。だが、コンマ数秒後、舌と喉を灼熱の痛覚が突き抜ける。辛いのではない、熱狂的に痛い。それでもレンゲを置けないのは、旨味の核が唐辛子の奥にしっかりと根を張っているからだ。中太のストレート麺に絡みつくミンチの重みを感じながら食べ進めると、頭皮から一気に汗が噴き出す。
このエイリアンを頼む際、特別な合言葉やパスワードは不要だ。スタッフに「台湾ラーメン、エイリアンで」と明確に告げるだけでオーダーは通る。ただし、耐性のない者が興味本位で挑むと確実に後悔するレベルの辛さゆえ、まずはイタリアンで耐性を確認してから挑むのが鉄則だ。