この熱量を決定づけた立役者を語る上で、ふたりの異彩を放つ漫画家の存在を外すことはできない。『ONE PIECE』を描き続ける尾田栄一郎は、世界規模の総選挙を成功させ、作品が持つ圧倒的なスケール感と世界観の広がりを証明してみせた。国境を越えて数十万票が飛び交う光景は、マンガというメディアの可能性を新たな次元へと引き上げた。
一方で、吾峠呼世晴が生み出した『鬼滅の刃』は、エンタメ史に残る金字塔を打ち立てた。社会現象を巻き起こした劇場版「鬼滅の刃」無限列車編の空前のヒットは、過酷な宿命に立ち向かう登場人物たちの生と死を極限まで描き出し、ダーク・ファンタジーというジャンルの魅力を一般層へ根付かせた。心に傷を負いながらも戦う不屈のキャラクター像はファンの琴線に触れ、投票イベントにおいても一過性のブームを超えた熱狂的な票を集め続けている。