尾崎世界観は『母影』での芥川賞ノミネートをはじめ、執筆活動でも高い評価を獲得してきた。一方のあいみょんもまた、散文や詩的な歌詞世界で圧倒的な支持を集める。表現の手法が音楽から活字へと広がっても、二人の存在感は異彩を放つ。
言葉の強度に対する病的なまでのこだわり。文字を打つ指先、あるいはアコースティックギターをかき鳴らす指先から零れ落ちるフレーズの数々は、現代の若い読者や聴き手にとっての「教科書」となった。音楽家が本を書き、文学者が歌を歌う。そうした垣根の撤廃を推し進めた立役者としても、二人の功績は極めて大きい。