長年、外食産業の勝算は「いかに短時間で客を入れ替えるか」に賭けられていた。低価格な商品を大量に提供し、高回転で利益を積み上げる。この昭和から平成にかけて確立された薄利多売モデルが、ここ数年の急激な物価上昇と労務コストの高騰によって完全に機能不全へ陥っている。
客を追い立てるような接客や、急かされる空気感は、SNS上の口コミであっという間に拡散する。結果としてリピーターを失い、長期的な集客力に致命的な打撃を与えるケースが後を絶たない。回転数という単一の指標に依存した経営は、今やリスクでしかないのだ。