日本人の精神史において、水や天候を司る龍への崇敬は極めて根深い。古代から連綿と続く神道の根底には、大自然の猛威を畏怖し、同時にその恵みに感謝する自然崇拝がある。その中核を担ってきたのが龍神信仰だ。雨を降らせ、大地を潤し、濁流を清める水神の力は、時代の変遷とともに「停滞した物事をダイナミックに動かす力」として解釈されるようになった。
神社本庁に属する由緒ある社から地域に根ざした祠に至るまで、龍神を祀る神社は各地に存在する。しかし、とりわけ「白龍」の名を冠する社には独特の緊張感が漂う。白は清浄と再生、そして始まりを象徴する色だ。古い殻を破り、事業や人生を再起動させたいと願う人々が、この清冽な神気へと引き寄せられるのは必然と言えるだろう。