『最後から二番目の恋』は、45歳独身のテレビ局ドラマプロデューサー・吉野千明(小泉今日子)が、老後の不安や仕事のプレッシャーから逃れるように鎌倉の古民家を購入し、移住するところから物語が動き出します。
隣家に暮らすのは、鎌倉市役所の観光推進課で働く50歳の堅物公務員・長倉和平(中井貴一)とその個性豊かな家族たち。和平は妻に先立たれて男手一つで娘のえりな(白本彩奈)を育てており、実家には天使のような笑顔で女性を魅了する次男・真平(坂口憲二)、引きこもり気味で人間観察が鋭い次女・万理子(内田有紀)、口うるさく家庭内に波乱を巻き起こす長女・典子(飯島直子)が同居しています。
恋愛から長らく遠ざかっていた千明は、真平からのストレートなアプローチに戸惑いながらも、隣人である和平とは顔を合わせるたびに丁々発止の口喧嘩を繰り返します。「中年になっても人生は終わらない」「大人にだって青春はある」というメッセージが、軽妙な会話劇の中に丁寧に織り込まれており、単なるラブストーリーにとどまらない深い人生讃歌として高い完成度を誇っています。