創価学会の選挙活動を語る上で欠かせないのが、いわゆる「F票(Friend=友人票)」の概念です。これは信徒本人(学会員票)だけでなく、その親族、友人、仕事関係者、近隣住民などの非学会員から獲得した投票約束数を指します。
F票獲得プロセスの実態と内部メカニズム
創価学会員の手記や脱会者の証言、現場の活動記録によると、F票の開拓は極めてシステマチックに行われます。信徒は携帯電話のアドレス帳や卒業アルバム、年賀状の履歴を洗い出し、数十人から数百人に及ぶ「友人リスト」を作成します。選挙前になると、電話やLINE、直接の対面を通じて近況を尋ねつつ、「今度の選挙、公明党の〇〇さんを応援してほしい」と依頼します。
さらに現場では、依頼した相手の反応を「A(確実に入れてくれる)」「B(好意的・検討中)」「C(難しい・拒絶)」といった形でランク付けし、組織の会合(座談会など)で「今期は〇件のFを獲得した」と報告し合います。このプロセスは学会内において「仏法を社会に展開する実践(功徳を積む行為)」として神聖視されており、単なる政治運動以上の熱量を生み出す原動力となっています。
ネット上の反応と人間関係の摩擦
一方で、非学会員の側からは強い戸惑いや反発の声がSNSを中心に噴出し続けています。X(旧Twitter)や知恵袋などの投稿を分析すると、以下のような生々しい実態が浮き彫りになります。
- 「学生時代の友人から10年ぶりに連絡があり、喜んで電話に出たら公明党への投票依頼だった。友情を利用されたようでショックを受けた」
- 「『選挙に行った?』と投票日当日に何度も確認のLINEが届き、精神的に追い詰められた」
- 「職場の取引先や上司からお願いされ、ビジネス上の関係を盾にされているようで断りづらかった」
このような軋轢が生じる最大の要因は、依頼する側(信徒)が「相手のためを思って良いことを勧めている」という善意の確信を持っているのに対し、受ける側は「個人の思想信条や政治的選択の自由に対する侵犯」と受け取る点にあります。投票依頼におけるマナーの欠如や心理的距離感を無視したアプローチが、長年の友人関係を破壊するケースが後を絶ちません。